寝具のよごれ

ふとんは予想以上に汚れています

ほとんどの人は、ふとんのお手入れは、お天気の良い日に干して叩いてホコリを落とすだけ。本当にそれだけで良いのでしょうか?

人は寝ている間にも、汗をかいています。ご存知でしたか?
一晩で人は、コップ1杯分(約200cc)もの汗をかき、さらに垢なども付着して、不潔な状態になっています。
しかも、夏になればさらに多くの汗を吸収しています。
そして、寝ている間にはよだれを垂らしていたり、垢やフケ、おできや吹き出物から体液などが付着することもあるのです。

それなのに、ふとんは同じ状態であっても洗わないのは、不思議ではありませんか?
シーツやカバーはこまめに取り換えているから大丈夫!と思っているかもしれませんが、毎日使うのもですし、シーツやカバーだけに吸収されているわけではなく、しっかりとふとんの方でも吸収しています。なのでかなり汚れています。蓄積された汚れはご家庭では落としきれないのです。

見た目以上に汚れています

ふとんだって、使えば必ず汚れます。
毎日使っている「ふとん」は、見た目以上に汚れています。
人がふとんに入るだけでも、体の表面にはホコリや砂、花粉、ハウスダストなどが付着していて、毎日ふとんに運び入れています。

先ほども書きましたが、人は一晩にコップ1杯(約200cc)もの汗をかきます。
汗に含まれる塩分がわたに付着し、湿気をよんで、わたの復元力や保湿力を低下させています。
頭部からは、毛髪やフケが、尿や 血液などの体からの分泌物は気づかないうちに付着することもあります。
このような汚れは雑菌やカビ・ダニの温床となり、悪臭の原因ともなります。

「干す」と「洗う」は違います

天日に干しているだけでは、表面は乾燥できても、繊維の奥やふとんの中わたの汚れやダニ、カビまでは落とせません。
ふとん乾燥機や巡回ふとん乾燥機も同様に不完全といえます。

こまめにお手入れしないと汚れは蓄積します。

定期的なお手入れは、ふとんの寿命を延ばします。
中わたが水分を含むと本来の復元力が低下し、保温力も低下します。
シーツやカバーも、定期的に外し、洗濯をしてください。
体に付着しているホコリや砂、花粉などはカバーの内側にどんどん蓄積していきます。
また、ふとんの中わたが細かくちぎれホコリになり、ふとんとカバーの間に蓄積します。
定期的にシーツやカバーを外すのは、この蓄積を防止することになります。

水で洗うことで、清潔なふとんに

ふとんにこびりついた塩分や臭いを中わたからキレイにできるお手入れ法は「丸洗い」です。
ドライクリーニングでは、塩分やアンモニア(汗や尿)などの水溶性の汚れは、落ちにくいだけではなく綿・羊毛・羽毛の本来持っている脂溶性保護膜を傷めたりしてしまいます。

お手入れ方法について

1.天日干し
ふとんのお手入れ方法として、真っ先に浮かぶのはやはり天日干しでしょう。
しかし「中わたのダニは、日に干すだけでは死なない」のです。
ふとんを長持ちさせるには、湿気をとるために、日に干すことも大切です。
干すことによって、ふとんの中に水分が追い出され、ふっくらし、寝心地がよくなります。
干すときには、布地をいためないように、シーツを上に掛けておき、表と裏の両方を日光にあてます。
しかし、日干しだけでダニを死滅させることはできません。ダニはわたの奥に逃げるだけです。

2.ふとん叩き
「天日干し」の次に「パンパン叩く」と思われた方が多いと思いますが・・・・
待ってください!!絶対にふとんを叩いてはいけません。
中わたを傷める原因になるばかりでなく、中わたに潜んでいたダニやダニの糞、死骸などのダニアレルゲンがふとんの表面に集まってしまいます。当然、ふとん叩きをした本人がそのホコリやダニアレルゲンを吸引してしまいます。

3.掃除機で表面のホコリを吸い取る
「ダニアレルゲンを除く方法としては、掃除機で吸い取る方法もあります。
これは家庭でできる手軽な方法ですが、強力な吸塵力を持った掃除機でないと効果は期待できません。
また掃除機の排気にも気をつけましょう。
排気によってお部屋のホコリやダニアレルゲンを巻き上げるばかりでなく掃除機の排気にも、わずかながあホコリやダニアレルゲンが含まれています。お部屋の外で作業できればいいのですがスペースや騒音の問題でなかなか難しいのが現状です。

4.ふとん乾燥機
ダニ対策用のふとん乾燥機は、ふとんをまんべんなく50℃にして、最大20分加熱すればダニを退治することができます。しかし毎日~1日おきに繰り返さなければならないので、大変な作業で実際には不可能でしょう。

5.ドライクリーニング
ドライクリーニングは、脂溶性(皮脂)の汚れは落ちますが、水溶性(汗・尿・塩分)の汚れは落ちません。

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